アンティーク タミゼ/『かみのいえ』
20代前半の頃、恵比寿の『アンティーク タミゼ』に初めて行きました。
当時はまだ若かったし、物に対する見方や経験もずっと浅くって、何をどういう風に見て楽しむということを理解できなかったのですが、そんな自分ですら、あのお店の印象は今でも強烈に残っています。
「なんか、すごい…。」
とにかくそういう空気感が漂う空間で、その場にいるだけで緊張するようなお店でした。
そんな『アンティーク タミゼ』が20周目を迎えられたとのことで、その記念として、つい先日、1冊の本が作られました。
アンティーク タミゼ/『かみのいえ』
今回の販売に関しては、タミゼの店主である吉田昌太郎さんのinstagramで知りました。
本の内容に関しては明かさずという感じで、届いてからのお楽しみ。
それでも、何の躊躇いもなく注文しました。
注文方法は、Gメールで直接連絡を入れて、代金を振り込みという方法。
それから、数日経った昨日、我が家に届きました。
早速、開いた感想。
買って良かった。
オールカラーで80ページ。
本書の中に掲載されている作品は、吉田さんご自身で作られたモノばかりです。
文字数で言えばごくごく必要なキャプションのみ書かれているという程度なのですが、それがまた心地よい。
本の装丁や、ページをめくるごとに中の作品の質感や温もりまで感じられるようで、文字のレイアウトまで美しい。
古物を愛し傾倒する人がその美意識を紙で表現すると、こういう世界観になるんだぁ…
「なんか、すごい…。」
って、結局は10年以上前の自分と同じ感想にはなってしまうんですけど。
まとめ
今回、この本を購入するにあたり「躊躇いもなく」っていう風に書きましたけども。
とは言え、「購入しても、内容を理解できるかなー?」とか「一度、目を通しただけで満足するならもったいないなー」という気持ちもなくはなかったんです。
多分、洋書とか写真集とかって自分の興味や経験値が低いと、なかなか集中して見れなかったりするじゃないですか。
なので、もし恵比寿のお店に行った時の当時の自分がこれを読んでも、感じられるものが少なかったはず。
でも今回、自分でもこういう類の本に感動できたことが嬉しくって。
きっと、イタリアに住んでいた頃の蚤の市に通った経験から得た感覚みたいなのは少なからず影響しているのかもなと。
それは、センス云々という自負ではもちろんなくって、やっぱりそこに対する興味と経験値のレベルが上がると、その物事に対する捉え方とか吸収率って全く変わってくるなーと。
そして、そういう学びってやっぱり身銭を切ってしか体感できないことが大きいように思います。
ちなみに、この1冊は自分にとっては書籍というより、一つのアート作品としての感覚に近いので、ひとまず我が家では飾り棚に置いてみました。
本来は、一番気に入った「イタリアの山の教会」というページを見開きにして置いてます。(内容非公開なので、上の写真では閉じた状態にしてますが)
ちなみに、本の下に敷いている板は、イタリアの蚤の市で買ったモノ。教会からでた古い廃材の一部です。
そんな感じ。
では、また。
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