イタリア暮らしの様子と生活費をブログで綴る(フィレンツェ編)

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私たち夫婦は2014年の1月から2016年1月までイタリアのFirenze(フィレンツェ)に住んでいました。

その後、veneto州のtreviso県の田舎へ引っ越ししましたが、それはまた別の機会に書きます。

今回はフィレンツェに住んでいた頃の様子を。

(2020年5月23日追記記事) : イタリアで田舎暮らし/生活費は一カ月いくらかかる?

イタリア暮らしの様子(フィレンツェ)

当時、イタリアに来てわりとすぐに運良く主人の仕事は決まりました。

その時の関連記事はこちらです。

『日本からイタリアへ!料理人が修行する場合の給料と待遇』

『イタリアで修行する日本人コック(料理人)の生活事情

しかも、さらにラッキーなことが続き、主人の職場で皿洗いのポジションを探していたこともあり、私もそこで働けることになりました。

イタリア語も英語も話せない、その上、料理人のように技術があるわけでもない立場の私でも、働くチャンスがある、

そこは予想していなかっただけに、かなり大きな嬉しい誤算でもありました。

で、私達の生活のルーティンはというと、主人は仕事が中心。

私はというと、語学学校でイタリア語を勉強しながら(あんまり熱心には通わなかったけど)、皿洗いの仕事はいつからかパニーノを作る仕事に変わって、それから空いた時間は蚤の市骨董屋を周るという生活をしてました。




イタリアの生活費と水準(フィレンツェ編)

私たち夫婦がイタリアで暮らしていた時の具体的な生活費について。

私たちはフィレンツェのサントスピリト地区に住んでいました。このエリアは職人さんの工房や骨董屋も結構あって、地元色がより濃くある地区です。

そのエリアで、モノロカーレという、日本でいうところのワンルームの賃貸で夫婦で暮らしてました。

ワンルームといっても、キッチン、リビングと寝室は別だったので(そこはたまたまなのか?)、2人で住むには十分に快適でした。

家賃は月680ユーロで光熱費とWi-Fi込み。

これは相場よりお得で都合のいい物件でした。

フィレンツェではそのモノロカーレタイプの賃貸はそんなに多くはないみたいで、あとはシェアルームで暮らすとなると大体、一ヶ月の家賃は400ユーロプラス、別で光熱費がかかる場合が多いようです。

イタリア暮らしにかかる一ヶ月の生活費というのは、外食するかしないかで、それも人それぞれによって変わってきます。

生活水準という点においては、生活スタイルによってもちろん違ってくるのでなかなか平均的な水準はこれって言うのは難しいですが。。。

私たちの場合は、料理人の主人の修行の為にイタリアに来ているということもあるので、気になるお店はそれなりには食べ歩きました。

とはいっても外食するのは仕事が休みの週一回。

月で言えば4回くらいかな。

カジュアルなオステリアやトラットリアだと70ユーロ(二人分)×4週間=280ユーロとか?

気になるリストランテもたまに行ってみたり、その場合は二人で100ユーロ以上はかかります。

で自炊する食材費やワインとかは多くみて月300ユーロくらいかな。

あとは携帯代は20ユーロ×二人分=40ユーロ、

そのほか、トイレットペーパーや洗剤などの日用品で50ユーロくらい、

ざっとみると一ヶ月で、

680ユーロ(家賃)

+280ユーロ(外食費)

+300ユーロ(食材費)

+40ユーロ(携帯代)

+50ユーロ(雑費)=1350ユーロ。

1ヶ月はだいたい1350ユーロ前後を基準に生活費としてました。

フィレンツェで生活してた時、途中で自転車は購入したけど、基本的には徒歩圏内での生活圏でした。

どこか遠くにお出かけしない限りは交通費も殆どかからなかったです。

あと、お洋服に関しては主に蚤の市で探したり、それから私はもともと化粧品にもそんなに執着がないので、そのへんもあまりお金はかかりませんでした。

それから、イタリア生活中の散髪は、ずっと主人にお願いして切ってもらっていました、ユニットバスで。(住み始めて一度だけ、美容室に行ったらものすごい髪型になったのであれっきりです、最初で最後でした)

それから。

私たちの当時の収入は、主人は月に1200ユーロ、私はバイトで800ユーロ。

( 以前にも書きましたが、イタリア人の実際の給与所得は大半が月収で1000€〜1200€(約13万〜15万円)と言われていて、日本よりだいぶ少ないです。)

夫婦二人の1ヶ月の収入は2000ユーロくらいでした。

生活費を除いて残りのわずかなお金は貯金出来たのかもしれないけど、それはしなかった。

というか出来なかったです(笑)

私は当時、蚤の市や骨董屋周りに本当に夢中になっていて、これも全て勉強だと都合のいいように自分に言い聞かせていろいろ買ってましたし、主人も食材やワインなど日本でみたことがないものは、買って試したりとそこは惜しみなくやってました。

あの時のお金の使い方は、イタリア人とのコミュニケーションの取り方含め、投資したモノも食べ物も全て私たち夫婦の血と肉となってくれました。

学びとしても今でも大きな財産になっています。







イタリア暮らしが収入が低くてもやっていける理由

そもそもイタリア人の生活スタイルは日本人とは結構異なります。

決して多くはない収入の中で、彼らがそれなりに豊かに暮らしていけるのはその生活スタイルにあると思います。

例えば、家族や恋人・友人と暮らす、もしくはシェアルームで部屋を借りるなどして、家賃に払うお金をおさえている。(ここでいう、「おさえている」というのは、実家に住む以外は、誰かと住むにしてもその家賃は決して安いとはいえないです。収入面と比較しても)

それから、イタリアの家は家具も家電もだいたい備え付けなので、何から何まで揃える必要もないです。

全てではないですが、物件によっては、食器やキッチン道具もだけでなく、ベッドカバーやタオルまで備え付けられているところもあります。私達のところはそうでした。

あとは、食材が安い。

新鮮な野菜や果物、お肉、ワインにチーズやパン、パスタ、日本に比べるとだいぶ安いです。ここが、多分、生活費があんまりかからない大きなポイントかも。

外食をしないでも自炊さえすれば、食費は節約しながらそれなりに良いものが食べられます。

家族や友人達と集まり、持ち寄りで食事というのは、特別な記念日なんかでなくとも日常的なことです。

一方、外食の場合は、トラットリアやオステリアなどカジュアルな店で食べるにしても、大体1人15ユーロ以上はするので安くはないです。日本みたいに、牛丼チェーン店など500円以下で席について食事出来るお店というのは殆どないです(パニーノ屋とかなら別だけど)

だから、決して多くはない収入の中で楽しく美味しく食事する為に、イタリア人は家族や友人と集まってよく家で食事するんじゃないかなぁ。

あと、休日の過ごし方も、お金をかけないでのんびり過ごすのが彼らは本当に上手。

私は日本に住んでいた頃は、休日の度に何かしら買い物したり、お金を使うことで満たされた感覚になっていたけど、イタリアに住んでからそこの価値観は大きく変わりました。

「自分の大切な家族、恋人、友人と一緒にいられること、贅沢はせずとも温かい食事を共にして、ワインをのみ、ひたすら語り、笑いあう。」

ただそれだけだけど、そのことの重要性をよく理解して実践しているイタリア人から、当時はいろんな場面を通して教えてもらうことって多かったです。

ささやかな時間を幸せだと気づけることが何よりの幸せでもあると。

『イタリア暮らしの様子と生活費をブログで綴る(フィレンツェ編)』まとめ

繰り返しますが、イタリアの収入面は日本と比較すると本当に少ないです。

でも、実際に自分がその国に住んで生活してみると、「あぁ、お給料少ない、足りない、どうしよう、私って貧乏?」って思うことってなかったです。(日本で生活していると、わずかでも貯金は作っていける環境だとしても、常にお金が足りない感覚になるというか。私だけかな)

イタリアは日本みたいに何もかもが手に入る便利な国ではないから誘惑が少ないってことも言えるかもしれないですが。

そんなことより、日常のなかでいかに楽しく美味しく暮らせるか、その為にはどう工夫しようかということに意識を向けだすと、小さな幸せって毎日の中にこんなに転がっているんだと感動することが少なくないです。

生きる力と経済力が全く別とはもちろん言い切れないけど、でも生きる力というか「生きるセンス」っていうものは、お金のあるないにはあんまり関係しないんだなぁということもイタリア生活から学びました。

そんな感じです。

今回はこのへんで。

また書きます。


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