イタリア菓子図鑑/お菓子の由来と作り方
先日発売されたばかりの『イタリア菓子図鑑』、さっそくポチっとしましたよ。
これがね〜、すごく良かったです。
でも、良かっただけでは、その良さがなかなか伝わらなですよね。
なので、どこが良かったのかとか感想も含めて書いてみようと思います。
では早速。
『イタリア菓子図鑑』のここが良かったです。
まず、何が良かったかって、フォトブックのような美しさ。
ここがこの本のページをめくる楽しさの一つでもあります。
本書では、「伝統からモダンまで、知っておきたいイタリア郷土菓子107選」というように、イタリア各地のお菓子が掲載されています。
それぞれのお菓子は、イタリア菓子のもつ素朴さや可愛らしさが写真からもよく伝わってきます。そして、それらのページに目を惹かれる理由は、現地のリアルなお菓子の再現性ももちろんなんですが、スタイリングのセンスが素敵なんです。お菓子をのせる器や小物づかいもすごく趣味が良くって、素敵だなぁと勉強になります。
しかも、レシピと共に添えられたそのお菓子にまつわる由来とエピソードもまた興味深くって、「へ〜」とか「ほ〜」とか、「なるほど!」みたいな相づちと共にサクサクと読み進めてしまいます。
それから、イタリア菓子が大きく3つのカテゴリーに分けられるというのを、私はこの本を読んで改めて知りました。
祝いごとにつくられる「農民菓子」、
神への捧げ物としてつくられている菓子を11世期以降にキリスト教のもとで発展させた「修道院菓子」、
海外の国王をもてなす為につくられた「宮廷菓子」の3つだそうです。
このことを知っているだけでもイタリア菓子の見方って変わってくるのですが、歴史をふまえた解説を読むとより一層奥深くって、「あんな時代からいまの現代に繋がってるんだぁ」なんて驚きもあります。
まとめ
図鑑という名前がつく本書ですが、実際は堅苦しくて難しい部分はありません。
ただ正直、レシピに関しては、日本でつくりやすいようにアレンジされているとはいえ、「なかなかハードルが高そう、、」っていうのもあります。でもそのなかでも、「これならお菓子づくりが得意でない自分でもつくれそう!」っていうレシピももちろんあるのでチャレンジしたくなるはずです。
いずれにしても、「レシピを参考にしたい」、「イタリア菓子の歴史を知りたい」、「単純に読み物として楽しみたい」など、読み手によっていろんな受け取り方や感じ方ができると思います。
それから、著者の佐藤礼子さんの言葉の中で特に印象的なフレーズがありました。
執筆するにあたり、ひとつずつのお菓子のレシピを掘り下げ試作をくりかえしたそうなのですが、その際に「伝統とは何か?」ということ改めてかんがえたそうです。
その結果、彼女がいきついた結論がこうです。
現在「伝統菓子」といわれるものも、当初はもちろん「新しい菓子」であったわけで、その後少しずつ流行を取り入れながら、時代と共に変化してきた。
伝統とは「そのままの形を残すこと」ではなく、徐々に変わりつつも「その本質を残していくこと」だと、改めて今、強く感じている。
なんか、このフレーズから佐藤さんの信念や哲学だけでなく、どこかお人柄も垣間みえるような気がして、すごく良いなぁと思いました。
『イタリア菓子図鑑』、
郷土菓子を通じてイタリアの魅力に存分に触れさせてくれるというか、イタリアの魅力を語る上で「食」の要素って絶対的だよねってことも感じさせてくれるそんな本でした。
ってか、この本読んだ人全員、イタリアに行きたくなるよね…。
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